台湾を旅するなら、移動時間も旅の楽しみに変えてくれる「台湾鉄道」の列車選びがポイント。高速で主要都市を結ぶ特急列車から、ローカルな風景を満喫できる各駅停車、多彩なラインナップが揃っています。
また、列車によっては指定席の有無や予約の必要性も異なり、旅の計画に合わせたチョイスが重要です。このガイドでは、あなたの旅スタイルに合ったおすすめ列車を紹介しながら、予約方法や指定席・自由席の違いもわかりやすく解説。台湾鉄道の魅力を余すところなくお届けします。
概要
台湾鉄路(台湾鉄道)はの急行タイプの進行方向前向きに座れる列車について分類します。まずは概要。
台湾鉄道 列車タイプ比較表
列車名 | 車両形式(型式) | 編成(両数) | 座席予約 | 参考時間 台北~高雄 | 参考運賃 台北~高雄 |
莒光号 | E200型、E500型 | 客車8両 機関車1両 | 予約可能(空席着席OK) | 約6時間45分 | 650元 (2900円) |
自強号 | E1000型、E500型 | 客車10両 機関車2両 | 予約可能(空席着席OK) | 約4時間50 ~5時間10分 | 843元 (3800円) |
新自強号 | EMU3000型(日立製) | 12両 | 必須(全席指定) | 約4時間 ~4時間半 | 843元 (3800円) |
普悠瑪号 | TEMU2000型 | 8両 | 必須(全席指定) | 約3時間40分 | 843元 (3800円) |
チケットの要否

太魯閣、普悠瑪、新自強はチケットが必要です。悠遊カード(ICカード)などで乗車すると罰金が発生しますのでご注意ください。
車両の紹介
莒光号


莒光号(きょこうごう)は、台湾鉄道(台鉄)が運行する中距離向けの準特急列車で、機関車が客車を牽引する古典的なスタイルの列車です。登場は1970年代で、台湾の鉄道旅における“庶民の特急”として長年親しまれてきました。
使用される車両は、E200型や東芝製E500型の電気機関車が客車を牽引する客車列車です。編成は客車8両+
機関車1両です。事前に座席指定できますが、空席があれば着席でき、悠遊カード(EasyCard)や一卡通(iPASS)といった交通系ICカードでも乗車が可能で、予約不要で気軽に利用できるのが大きな特徴です。


車内設備は基本的なリクライニングシート(2+2配列)と冷房を備えていますが、車両によっては古めの設備が残ることもあります。トイレは各編成に設置されていますが、バリアフリー対応やWi-Fiなどの現代的な設備は基本的にありません。また、車内販売もないため、飲み物や食べ物は事前に準備しておく必要があります。
運行区間は台北〜花蓮、台中〜高雄、または高雄〜台東など、都市間を結ぶ中〜長距離が中心です。自強号と比べると所要時間はやや長くなりますが、運賃はその分安く抑えられており、コスト重視の旅行者にとっては魅力的な選択肢です。
莒光号は、現代的な電車型特急とは異なる、レトロな鉄道旅の雰囲気を楽しみたい人にもおすすめの列車です。鉄道ファンにとっては、台湾の古き良き鉄道文化に触れられる貴重な存在と言えるでしょう。
自強号(PP/プッシュプル式)


自強号の中でも「プッシュプル式」と呼ばれるタイプは、E1000型電車客車(推拉式自強号)によって運行されています。これは電気機関車が客車を牽引・推進する構成で、いわば“動力分離式”の特急列車です。
南アフリカ・ユニオン製E1000型電気機関車を前後に韓国・現代製の客車を牽引しています。東芝製E500型の電気機関車の場合もあります。
この形式では、先頭と最後尾に制御室を持ち、片方に機関車を連結、もう一方に制御車(運転台付き客車)を設けることで、終点での機回しを不要にしています。そのため、運行効率が高く、台湾の東部幹線・西部幹線の両方で幅広く使用されています。
車両は主に1990年代後半に導入されたE1000型客車で、全体的には年季が入っているものの、冷房・トイレ付きで基本的な快適性は確保されています。編成は通常客車10両+機関車2両で、事前に座席指定できますが、空席があれば着席でき、悠遊カード(EasyCard)や一卡通(iPASS)といった交通系ICカードでも乗車が可能で、予約不要で気軽に利用できるのが大きな特徴です。

座席は2+2配列の普通リクライニングシートで、通勤にも観光にも対応。自由席は先着順のため混雑する時間帯は座れない可能性がありますが、地方路線を含む多くの都市間輸送を支えており、観光・ビジネス利用ともに重宝されています。

「親子車」というタイプの車両は2+1配列の座席とちょっとした空間がある車両を連結しているときもあります。
プッシュプル式の自強号は、最新型の振り子式自強号(普悠瑪号や太魯閣号)に比べると所要時間や快適性では劣るものの、自由席がある手軽さと柔軟性、幅広い運行区間での使いやすさが大きな魅力です。
新自強号(自強3000型)

新自強号(自強3000型)は、台湾鉄道(台鉄)が2021年に導入した最新型の長距離特急列車です。形式名はEMU3000型で、日本の日立製作所が設計・製造を担当しており、台鉄のフラッグシップ的存在として注目されています。
この列車は、電車型の12両固定編成で運行されており、機関車牽引ではなくすべての車両が電動車両です。プッシュプル式の自強号よりも加速性能や乗り心地が向上しており、外観もスタイリッシュで、内装はシンプルかつ現代的なデザインです。
車内・座席


- 全車指定席(自由席はなし)
- 2+2配列のリクライニングシート
- テーブルあり
- 一部車両に多目的トイレ、バリアフリースペースあり

乗車・予約
- 全車指定席のため、必ず予約が必要
- 交通系ICカード(悠遊カード・一卡通)では乗車不可
- 切符は台鉄の駅窓口、券売機、またはオンラインで購入可能
普悠瑪号

台湾を旅行するとき、移動手段として便利なのが台湾鉄道(台鉄)。その中でもスピードと快適性を両立した人気列車が「普悠瑪号(プユマ号)」です。花蓮や台東方面へ行く際に、旅行者にとても人気のある特急列車です。
普悠瑪号は、台鉄が導入した高速電車型の特急列車で、車両形式は「TEMU2000型」。日本の日本車輌製造が製造し、2013年から運行を開始しました。
「普悠瑪(プユマ)」は、台湾東部の原住民族「卑南族(プユマ族)」に由来し、地元文化への敬意も込められた名称です。
車内設備・座席

- 全車指定席(自由席なし・立ち席も不可)
- 2+2配列のリクライニングシート
- トイレ・バリアフリー設備あり
- テーブルあり。

予約・乗車方法
- 全席指定制のため、乗車には事前予約が必須
- 悠遊カード(ICカード)では乗車できません
- 台鉄の駅窓口、券売機、またはオンライン(台鉄公式サイト・アプリ・Klookなど)で切符を購入しましょう
台湾鉄道(台鉄)の予約方法ガイド

台湾鉄道はネットで簡単に予約、決済できます。そのため、乗車する日時が決まったら予約しておくと確実に着席できるのでおすすめです。予約方法を説明します。
台湾鉄道の公式サイトにアクセス
まずは、台湾鉄道のホームページにアクセスします。


言語を変更できますので、「日本語」に設定します。
列車の検索(時刻照会)

列車時刻照会で出発駅、到着駅と日時を設定します。台湾語の入力は難しいですので、駅は選択リストから選ぶと正確です。

さらに詳細を設定できる画面も出ますが、検索結果を見てみます。
検索結果から予約可能な列車を確認

一番右側の「乗車券を予約」にマークがあるところが予約できます。
予約画面の入力

予約画面に進みますので、内容を確認し、パスポート番号を入力後、「照会」に進みます。

券売機でのきっぷ受け取り時にパスポート番号の確認はありませんでしたので、なんでもいいのかもしれません。自己責任で。

一番右側の選択ボックスにチェックを入れます。ロボットではない確認を選択後、「次へ:乗車券の種類を選択」に進みます。

予約できました。指定時刻までに決済を完了しないと取り消されてしまいますので、決済に進みます。逆に言うと決済しなければ取り消されますので、一旦空席の確認もできます。
支払い(決済)

内容を確認して次へ。

決済用のクレジットカードの情報を入力します。

決済完了でQRコードが発行されますので、念のためスクショ。
そのあとは、券売機で受け取ります。

日本語の画面もありますので、2~3回画面に従いタッチすれば発券完了です。
まとめ
予約、決済、発券まで簡単にできることがわかったと思います。うまく台湾鉄道を予約して快適に利用していきましょう。
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